頭の上の蝿を追え

しがない某京大生が日常を綴る

東北チャリ 其の2

3日目は男鹿半島の付け根からスタートする。男鹿半島を一周する時間はないが、男鹿半島の真ん中の寒風山を経由し先端の入道崎まで行く。

寒風山はとても変わった山である。標高はわずか350mくらいであるが、山全体が芝生で覆われているのだ。低山なのに木が生えておらず見通しのいい山なんて珍しい。

寒風山から広がる景色は八郎潟が埋め立てられて出来た水田地帯である。戦前の探検家が寒風山から見える景色を「世界3大眺望」の1つとしたが、山の麓に八郎潟が広がる風景は圧巻だったのだろう。今となっては面影さえ残っておらず少し残念である。

寒風山を出てしばらく海沿いを走ると男鹿半島の先端部分につく。それが入道崎である。

入道崎はいかにも日本海側といった具合で優しい野原の先にはゴツゴツした険しい海岸線が広がっていた。

入道崎には「入道崎灯台」という有名な灯台がある。今でも現役だそう。男鹿半島の先で船舶を守り続けている。

入道崎で昼食を取る。秋田県はハタハタという魚が有名である。日本三大魚醤の1つである秋田名産のしょっつるはハタハタから作られる。

昼はそのハタハタの天丼。ハタハタの身は淡白でふわふわした食感。少し独特な風味があるが、脂が甘く美味しい。

3日目は能代まで漕いだあたりでステイする。

 

翌日は能代から深浦町まで漕ぐ。

深浦町青森県を代表する海産物の産地で各地に港の風景が広がっている。

深浦町はいかの塩焼きを名物の1つにしており、いか焼きを販売している店の近くではいかを干している様が見える。

深浦町白神山地の玄関口でもある。とても様々な顔を持った広い町である。

白神山地まで自転車で登り目当ての十二湖を見に行く。

十二湖は江戸時代に近くの山が噴火した際に、川が岩で堰き止められて出来た大小約15個の湖の総称である。

その中で特に有名なのが青池である。青池は名の通り青い池なのであるが、透明度と絵の具をそのまま垂らしたかのような青さを両立した不思議な池である。写真では分かりにくいかもしれないが、実際に青池を見ると誰もが驚きを隠せない。現在も青さの理由が分かっていないそうである。

十二湖を出てしばらく走ると岡崎海岸という場所につく。

岡崎海岸は夕陽がよく見える海岸として有名で夕陽を見てその日を終えた。

夕御飯は奮発して海鮮丼。もちろん深浦町で獲れた魚介類で作った海鮮丼である。ウニ、いくら、マグロ、ヒラメ、アワビなどが入っていた。

若造の癖に生意気だ、といわれること承知でいうがやはりウニは生ウニに限る。ウニの産地以外で食べるウニは薬品臭くて食べれたものじゃない。